ツール別

Typelessの安全性を公式情報で確認 音声の保存・学習への利用・送信先【2026年10月】

記載の料金・仕様はこの日に公式サイトで確認したものです(検証ポリシー)

この記事の要点

話した音声
保存しない。文字にした結果を端末へ返したら、音声と画面の文脈は破棄(公式の説明)
AIの学習への利用
音声入力のデータは使わないと説明。例外は、フィードバックを送り、明示的に同意した場合
入力した文章の履歴
端末内に保存。クラウド同期をオンにした場合だけクラウドにも保存
処理する場所
文字起こしはクラウド。データは米国へ送られ、米国で処理される
第三者認証
ISO 27001は「Compliant」、SOC 2は「In Progress」の表示(トラストセンター)
仕事で使う前に
会社のルールを確認し、許可が出るまで機密情報を話さない

この記事は公式の説明をまとめたもので、編集部が通信の中身などを技術的に検証したものではありません。安全かどうかは、話す情報の種類と所属先のルールで変わります。

目次11項目
  1. 公式の説明を5つの項目で整理
  2. 音声と文字はどう処理されるか
  3. AIの学習に使われるか
  4. データはどこへ送られるか
  5. 第三者認証の状況
  6. プランで変わること
  7. 規約で決まっていること
  8. アプリが求める権限
  9. 仕事で使う前に確認すること
  10. Typelessが向いている人・向いていない人
  11. よくある質問

Typeless(タイプレス)は、話し言葉のフィラーや言い直しを整えて入力するAI音声入力ツールです。仕事で使う前に気になるのが、話した内容がどこへ送られ、どこに残り、何に使われるのかという点でしょう。

この記事では、2026年10月18日に確認したTypeless公式のData Controls(データ管理)、プライバシーポリシー、利用規約、トラストセンター、DPA(データ処理契約)、料金ページの記載を整理します。書いてあるのは公式の説明で、編集部が通信の中身などを技術的に検証した結果ではありません。

公式の説明を5つの項目で整理

公式の説明を5つの項目で整理
項目 公式の説明(2026年10月18日確認) 出典
音声 保存しない。文字にした結果を端末へ返したら、音声と文脈の情報はすぐに破棄する Data Controls・プライバシーポリシー
学習への利用 音声入力のデータは、Typelessもほかの事業者も学習に使わない(フィードバックを送り、明示的に同意した場合を除く) Data Controls
文章の履歴 端末内に保存。任意のクラウド同期をオンにした場合だけクラウドにも保存し、オフにするとクラウドから削除 Data Controls
処理の場所 文字起こしはクラウドで処理する。データは米国へ送られ、米国で処理される Data Controls・プライバシーポリシー
暗号化と販売 通信中も保存時も暗号化する。データは販売しない Data Controls

いずれもTypeless自身の説明で、外部の検証結果ではありません。判断の材料として、次の章以降で委託先の一覧、第三者認証の表示、契約の条件もあわせて確認します。

音声と文字はどう処理されるか

公式の説明をもとに、話してから文字が入るまでの流れをまとめると次のようになります。

Typelessで話してから文字が入るまで(公式の説明から)
  1. 端末から送る 音声と、使っているアプリやその中の関連する文字など、限られた文脈をクラウドへ送る
  2. クラウドで処理 文字起こしと整形。外部のAI事業者(MicrosoftやGoogleなど)に送られることがある
  3. 結果を返して破棄 文字を端末へ返したら、音声と文脈はサーバーに残さない。文章の履歴は端末内(同期をオンにしたときだけクラウドにも)

ポイントは次の3つです。

  • 端末の中だけでは完結しません。 文字起こしはクラウドで行うと公式が説明しています。音声を端末の外に出せない情報は、Typelessで話さないのが前提になります。
  • 文脈の情報も送られます。 精度を上げるため、使っているアプリと、その中の関連する文字といった「限られた文脈」も一緒に処理すると説明しています。画面に機密情報が表示されている状態で使うときは注意が必要です。
  • 残るのは匿名の利用統計です。 Data Controlsによると、Typelessが残すのは合計の語数のような匿名の利用統計だけです。メールアドレスや支払いの記録などアカウントの情報は、サービスの提供や法律上の義務に必要な期間、保存されます(プライバシーポリシー)。

AIの学習に使われるか

学習への利用について、公式の3つのページは次のように書いています。

  • Data Controls(2026年10月13日更新):音声入力のデータは、Typelessもほかのどの事業者も、モデルの学習に使わない。
  • プライバシーポリシー(同日更新):例外は、利用者が自分からフィードバックを送った場合。そのときは問題の解決に必要な診断の情報を集め、利用者が明示的に同意したときだけ、仮名化した文字や修正の内容を製品の改善に使うことがある。修正の共有を自分で選んだ(オプトインした)場合も同じ。
  • 利用規約(2026年8月25日更新):利用者のコンテンツを学習に使えるようにするかどうかは、サービス内の設定で管理できる。

料金ページの比較表でも、「あなたのデータでのトレーニングなし」はFree・Pro・Enterpriseの全プランに付いています。

つまり、Data Controlsは学習に使わないと説明し、例外はフィードバックや修正の共有に同意した場合、という整理になります。利用規約にある学習の設定の初期値は、公式ページには書かれていません。誤変換を報告するときは、同意の画面で何を送るのかを確認してから送るとよいでしょう。学習に関する設定の画面そのものも、編集部ではまだ確認できていません。

データはどこへ送られるか

処理する国は米国

プライバシーポリシーは、米国外の利用者のデータも米国へ送り、米国で処理すると説明しています。DPA(データ処理契約、2026年2月25日更新)でも、個人データの処理は米国で行い、EEA(欧州経済領域)などからの移転には欧州委員会の標準契約条項を使うとしています。利用規約の準拠法は、米国カリフォルニア州法です。

委託先(サブプロセッサ)の一覧

トラストセンターのサブプロセッサ一覧には、2026年10月18日時点で13件が載っていました。所在地はすべて米国です。

委託先(サブプロセッサ)の一覧
用途(一覧のPurpose欄) 委託先
AI機能・自然言語処理 Gemini、Microsoft Foundry、OpenAI、xAI(Grok)、Groq、Fireworks AI
クラウド基盤・証明書の管理 Amazon Web Service、Certificate Manager(ACM)
決済 Stripe、Apple
サイトと製品の分析 Mixpanel
シングルサインオンのドメイン管理 WorkOS
ソースコードの管理 GitHub

外部のAI事業者について、公式は、「保存しない(zero retention)」という契約を結び、送ったデータは保存も学習もされないと説明しています(Data Controls・利用規約)。DPAでは、新しい委託先を加えるときは、処理を始める14日前までにトラストセンターの一覧を更新するとしています。

分析と広告のCookie

プライバシーポリシーによると、サービス(Webサイトなど)では、分析や広告のためにCookieなどを使います。分析にはGoogle Analyticsなどを、広告の提携先の例としてLinkedInを使うことがあると書かれています。データを販売したり、ほかの会社の広告の最適化に使ったりはしないとしています。

第三者認証の状況

トラストセンターには、次のように表示されていました(2026年10月18日確認)。

第三者認証の状況
規格・法令 トラストセンターの表示 意味
ISO 27001 Compliant(準拠) 情報セキュリティの管理の国際規格。証明書などの資料は、トラストセンターから請求する形
SOC 2 Type II In Progress(対応中) 外部の監査人が、一定期間のセキュリティの管理を評価する報告書。まだ取得済みの表示ではない
SOC 2 Type I In Progress(対応中) 同じ報告書の、ある時点の評価
GDPR Self-Attested(自己申告) EUの個人データ保護の規則。第三者の認証ではなく、会社自身の申告
HIPAA Self-Attested(自己申告) 米国の医療情報の保護に関する法律。同上

トラストセンターの冒頭の文章にはSOC 2 Type IIの報告書に触れた一文がありますが、一覧の表示は「In Progress」でした。会社の審査でSOC 2の報告書を求められる場合は、提出できる状態かを公式に問い合わせてください。

料金ページでは、「GDPR準拠」「ISO 27001準拠」「HIPAA対応」は全プランに付いています。一方、HIPAA管理の強制とBAA(医療情報の保護契約)はEnterpriseだけです。日本の医療機関で使う場合は、HIPAAではなく日本の法令やガイドラインに沿って判断する必要があります。

プランで変わること

学習に使わない、音声をクラウドに残さないといった項目は、料金ページの比較表で全プランに付いています。プランで大きく違うのは、クラウド同期と、組織で管理するための機能です(公式の料金ページ、2026年10月18日確認)。

プランで変わること
項目 Free Pro Enterprise
クラウドデータの保持なし・データでの学習なし・履歴の端末内保存・履歴の管理(「デバイス内処理」の表示) あり あり あり
音声データをクラウドに保存しない・データでの学習なし・履歴の管理(「クラウド同期」の表示) あり あり あり
デバイス間で暗号化(「クラウド同期」の表示) — あり あり
デバイス間のクラウド同期 — あり あり
シングルサインオン(SSO)・SCIMでのユーザー管理・JITプロビジョニング — — あり
ドメインの検証と取り込み(会社のドメインのアカウントをまとめる) — — あり
保持期間を設定できる監査ログ — — あり
HIPAA管理の強制・BAA・MSAとDPA — — あり

Enterpriseの料金は要問い合わせです。FreeとProの料金・無料枠はTypelessの料金と安く契約する手順にまとめています。

規約で決まっていること

利用規約(2026年8月25日更新)とDPAには、データの扱い以外にも、使う前に知っておきたい決まりがあります。

  • 他人の声を同意なく文字にしない:ほかの人の発言を同意なく録音・文字起こしするためにサービスを使うことは、禁止事項に入っています。会議を記録したい場合は、参加者の同意が前提です。
  • 出力の正確さは保証されない:規約は、出力に大きな誤りが含まれることがあり、頼る前に自分で確かめるよう求めています。数字や固有名詞は送る前に見直してください。
  • 年齢の条件:米国では13歳以上、それ以外の地域では16歳以上。18歳未満は、住んでいる地域によって保護者の同意が必要です。
  • コンテンツの権利:入力した内容とAIの出力は利用者のものとされています。Typelessには、サービスの提供・改善・保護の目的に限った利用の許諾を与える形です。
  • 事故のときの通知:料金ページではMSAとDPAはEnterpriseの項目ですが、公式サイトにもDPAが公開されています。このDPAは、利用規約の一部として、Typelessが顧客に代わって個人データを処理し、データ保護法が適用される範囲で適用されるとしています。そこでは、確認されたセキュリティの事故を把握してから72時間以内に顧客へ知らせ、契約の終了か書面の依頼から30日以内に個人データを削除または返却するとしています。

アプリが求める権限

公式のヘルプによると、Macでは次の2つの許可が必要です。

  • アクセシビリティ:話した言葉を、カーソルのある入力欄に直接入れるため。Fnキーで音声入力を始めるためにも使います。
  • マイク:声を取り込んで文字にするため。

会社のパソコンでは、これらの許可を与えてよいアプリかを、先に担当部署に確認しておくと安心です。

仕事で使う前に確認すること

Typeless固有の確認点は次のとおりです。情報の種類の分け方や、ほかのツールにも共通する確認項目は、音声入力を仕事で使う前のセキュリティ確認リストにまとめています。

  1. 会社のルールで、クラウドの音声入力が使えるか。クラウドで処理されること、データが米国で処理されること、委託先の一覧(トラストセンター)を担当部署に伝えます。
  2. 第三者認証の求めに合うか。SOC 2の報告書が必要な会社では、提出できる状態かを公式に確認します(2026年10月18日時点の表示は「In Progress」)。
  3. 履歴のクラウド同期をどうするか。同期をオンにすると、文章の履歴がクラウドにも保存されます。必要がなければオフのままにします。
  4. 画面に何が出ているか。使っているアプリの中の関連する文字も文脈として送られるため、機密の画面を開いたまま話さないようにします。
  5. フィードバックを送るときの同意。誤変換を報告するときは、何を送るのかを確認してから同意します。
  6. 組織で管理したいか。SSO・監査ログ・BAAなどが必要なら、Enterpriseプランの対象です(要問い合わせ)。

許可が出るまでは、架空の名前や数字を使ったダミーの文章で試すのが安全な始め方です。

Typelessが向いている人・向いていない人

向いている人

  • メールやチャットなど、クラウドで処理してよい文章を、声で整えて入力したい人
  • 公式のデータの扱いの説明と委託先の一覧を見たうえで、所属先の許可が取れている人
  • 履歴を端末内だけに置いておきたい人(クラウド同期はオフにできる)

向いていない人

  • 音声を端末の外に出せない情報を扱う人。Typelessの文字起こしはクラウドで行われます。端末内で処理できるツールは、AI音声入力ツールの比較の「処理方式」の列で探せます。
  • SOC 2の報告書の提出が導入の条件になっていて、まだ確認が済んでいない組織。2026年10月18日時点では、トラストセンターの一覧の表示が「In Progress」でした。提出できる状態かを、導入の前に公式に確認する必要があります。
  • 他人の発言を記録したい人。規約は、同意のない録音・文字起こしを禁止しています。会議の記録には、議事録向けのツールと参加者の同意が必要です(音声入力・文字起こし・AI議事録の違い)。

まずダミーの文章で無料プランを試す

Typeless

公式の料金表では、学習に使わない・音声をクラウドに残さないといった項目はFree・Proで共通です(クラウド同期はPro以上)。無料プランで、機密ではない短い文章から試し、整形の結果と使い勝手を確かめてから判断できます。

無料枠
週ごとの語数制限(語数は料金ページに記載なし)
料金
年払い $12/月(約1,920円・年$144)
月払い $30/月(約4,800円)
対応OS
Mac / Windows / Linux / iOS / Android
Typeless 公式サイトへ(新しいタブで開きます)

※現在このリンクに紹介報酬は発生していません(提携は申請中または申請予定・開示一覧)


この記事の情報について:2026年10月18日に、Typeless公式のData Controls(2026年10月13日更新)、プライバシーポリシー(同日更新)、利用規約(2026年8月25日更新)、DPA(2026年2月25日更新)、トラストセンターとサブプロセッサ一覧、料金ページ、ヘルプのよくある質問とインストールと設定で確認しました。記事の内容は公式の説明をまとめたもので、編集部が通信の中身などを技術的に検証したものではありません。公式の記載は変わることがあるため、導入の前に必ず最新のページを確認してください。誤りが判明した場合は訂正し、記事末尾に履歴を残します(訂正の方針)。お問い合わせ窓口は現在準備中です。

よくある質問

Typelessは安全ですか?

公式は、音声を保存しないこと、音声入力のデータをAIの学習に使わないこと、通信中と保存時の暗号化を行うことを説明しています(2026年10月18日に公式のData Controlsとプライバシーポリシーで確認)。一方で文字起こしはクラウドで処理され、音声と関連する文字は、MicrosoftやGoogleなど外部のAI事業者に送られることがあります。安全かどうかは、話す情報の種類と所属先のルールによって変わります。当サイトは公式の説明をまとめたもので、通信の中身などを技術的に検証したものではありません。

話した内容はAIの学習に使われますか?

公式のData Controlsは、音声入力のデータを、Typelessもほかのどの事業者も学習に使わないと説明しています。外部のAI事業者とは、データを保存も学習もしない契約(zero retention)を結んでいるとしています。例外は、利用者がフィードバックを送った場合です。そのときは診断の情報を集め、利用者が明示的に同意したときだけ、仮名化した文字や修正の内容を製品の改善に使うことがあります。利用規約には、学習に使えるようにするかどうかをサービス内の設定で管理できるとも書かれていますが、その設定の初期値は公式ページに書かれていません。

音声や文字はどこに保存されますか?

音声は保存されません。入力した文章の履歴は端末内に保存され、任意の「履歴のクラウド同期」をオンにした場合だけ、クラウドにも保存されます。同期をオフにすると、クラウドに保存された履歴は削除されます。サーバーに残るのは、合計の語数などの匿名の利用統計だけと説明されています。メールアドレスや支払いの記録などアカウントの情報は、サービスの提供や法律上の義務に必要な期間、保存されます。

データはどの国で処理されますか?

米国です。プライバシーポリシーは、米国外の利用者のデータも米国へ送り、米国で処理すると説明しています。トラストセンターに載っている委託先(サブプロセッサ)13件も、すべて所在地が米国でした(2026年10月18日確認)。利用規約の準拠法は米国カリフォルニア州法です。

無料プランでも、データの扱いは同じですか?

公式の料金ページの比較表では、データプライバシーの欄を「デバイス内処理」と「クラウド同期」に切り替えて表示します。「デバイス内処理」の表示では、「クラウドデータの保持なし」「あなたのデータでのトレーニングなし」「デバイス内の履歴保存」「音声入力履歴の管理」がFree・Pro・Enterpriseの全プランに付いています。「クラウド同期」の表示では、「音声データはクラウドに保存されません」「トレーニングなし」「履歴の管理」は全プランですが、「デバイス間で暗号化」はProとEnterpriseだけです(クラウド同期そのものもPro以上)。Enterpriseだけに付くのは、シングルサインオン(SSO)、SCIMでのユーザー管理、保持期間を設定できる監査ログ、HIPAA管理の強制、BAA(医療情報の保護契約)、MSAとDPAなど、組織で管理するための機能です。

会社の仕事で使ってもよいですか?

所属先のルールによります。業務の情報を入力する前に、情報システム部門などに、クラウドで処理されること、データが米国で処理されること、委託先の一覧、第三者認証の状況を伝えて確認してください。組織で管理したい場合は、SSOや監査ログのあるEnterpriseプラン(要問い合わせ)が対象です。許可が出るまでは、ダミーの文章だけで試してください。

Macで「アクセシビリティ」の許可を求められるのはなぜですか?

公式のヘルプによると、アクセシビリティの許可は、話した言葉をカーソルのある入力欄に直接入れるためと、Fnキーで音声入力を始められるようにするために使います。マイクの許可は、声を取り込んで文字にするために必要です。