使いこなし

Macの音声入力(ディクテーション)の使い方 設定・ショートカット・注意点

記載の手順・仕様はこの日に公式情報で確認したものです(検証ポリシー)

この記事の要点

オンにする
「システム設定」→「キーボード」で「音声入力」をオン
始める
マイクキーを押して放す/ショートカット/「編集」→「音声入力を開始」
止める
Escapeキー、マイクキー、または音声入力のショートカット
30秒間音声が検出されないと
自動で停止する。もう一度開始すれば続けられる
始まらないとき
音声コントロールがオンになっていないか確認する
端末内で処理されるか知る
「キーボード」設定の「音声入力」の下の説明で確認する

音声入力は、Macを声で操作する「音声コントロール」とは別の機能です。音声コントロールがオンだと、標準の音声入力は使えません。

目次10項目
  1. 最初に音声入力(ディクテーション)を有効にする
  2. 最初の30秒は「日報の一文」で試す
  3. 音声コントロールとは目的が違う
  4. Appleシリコン搭載Macなら「声とキーボードのリレー」ができる
  5. 仕事で使う前に確認したい3点
  6. 誤変換を減らす使い方
  7. 日本語と英語を混ぜるときは、言語を「準備」してから話す
  8. 標準機能で足りないと感じたら
  9. 他の環境でも音声入力を使う
  10. よくある質問

Macでメールやメモを書いているとき、考えをそのまま言葉にして入力したい場面があります。macOSには標準の音声入力(一般には「ディクテーション」とも呼ばれます)があり、テキストを入力できる場所なら、話した内容を文字として入れられます。OSの標準機能なので追加費用はかかりません。

Macで音声入力を使う基本の流れ
  1. 設定を有効にする システム設定の「キーボード」で「音声入力」をオンにする
  2. 入力欄を開く メール・メモ・文書など、文字カーソルがある場所を選ぶ
  3. 話して整える 短い文で話し、最後に固有名詞と数字だけ見直す

最初に音声入力(ディクテーション)を有効にする

Appleの日本語の公式ガイドでは、この機能の名前は「音声入力」です。次の手順でオンにします。

  1. 「システム設定」を開き、サイドバーの「キーボード」をクリックします(下にスクロールが必要な場合があります)
  2. 「音声入力」をオンにし、確認が出たら「有効にする」を選びます
  3. Siriと音声入力の改善について尋ねられたら、「オーディオ収録を共有」か「今はしない」を選びます(後から変更できます。詳しくは後半で説明します)

開始・停止の方法とショートカット

開始・停止の方法とショートカット
操作 方法
開始 マイクキー(ファンクションキーの列にある場合)を押して放す/音声入力のキーボードショートカット/メニューの「編集」→「音声入力を開始」
話し始めの合図 カーソルが強調表示されて点滅するか、発信音が鳴る
停止 Escapeキー、マイクキー、または音声入力のショートカット
自動停止 30秒間音声が検出されないとき

マイクキーを押し続けると、Siriが有効な場合はSiriが起動します。音声入力のときは「押して放す」と覚えておきましょう。

ショートカットは、「キーボード」設定の「音声入力」にある「ショートカット」メニューで選べます(例:「Fn(ファンクション)キーを2回押す」)。一覧にない組み合わせを使いたいときは「カスタマイズ」を選び、Option+Zなど使いたいキーを押します。Macの機種によっては、「キーボード」設定の「fnキー」や「地球儀キー」の選択肢が自動で変わることがあります。

使うマイクを決めたいときは、同じ「音声入力」の「マイクの入力元」で選びます。「自動」にすると、音声入力に使われる可能性が高いデバイスが選ばれます。操作の正式な案内はAppleのMac用音声入力ガイドで確認できます。

最初の30秒は「日報の一文」で試す

初回から長い原稿を書こうとすると、設定・マイク・話し方のどれが原因でつまずいたのか分からなくなります。まずはメモアプリや下書きで、内容が外に出ても困らない一文を話してみましょう。カーソルが強調表示されて点滅するか、発信音が鳴ってから話し始めます。

最初の目的は「完全な文章を作ること」ではなく、声がどのように文字になるかを見ることです。誤変換があっても一つだけ直し、操作の流れがつかめたら十分です。その後にメールや原稿の下書きへ進むと、失敗しても送信前に止まれます。

音声コントロールとは目的が違う

Macには、似た名前の「音声コントロール」もあります。用途と設定場所の違いは次のとおりです。

音声コントロールとは目的が違う
機能 主な目的 たとえば 設定場所
音声入力(ディクテーション) 声を文字にする メールの文面、メモ、検索語 システム設定 → キーボード → 音声入力
音声コントロール 声でMacを操作する(文字の入力・編集もできる) 画面上の項目の操作、アプリの移動 システム設定 → アクセシビリティ → 音声コントロール

Appleのガイドでは、音声コントロールがオンの間は、標準の音声入力は使えないと説明しています。「音声入力が始まらない」ときは、音声コントロールがオンになっていないかを確認しましょう。文章を書くのが目的なら、まずは音声入力を試し、Macの操作まで声で行いたくなったときに音声コントロールを検討すれば十分です。

Appleシリコン搭載Macなら「声とキーボードのリレー」ができる

Appleの公式ガイドでは、Appleシリコンを搭載したMacでは、音声入力の最中もキーボードを使えると案内しています。音声入力を止めずに修正できる、という意味です。キーボードで入力している間はカーソルの強調表示と点滅が一時停止し、入力をやめると再開します。たとえば本文の流れは声で入れ、社名・金額・URLだけをその場でタイプし、すぐ次の文を話す、という使い方ができます。

句読点は、対応する言語ではカンマ・ピリオド・疑問符が自動で入ります(自動句読点)。macOS 27の機能対応表では、日本語(日本)も自動句読点の対象です。不要な場合は「キーボード」設定の「音声入力」で「自動句読点」をオフにできます。改行は「次の行」(Returnキー1回分)、段落は「次の段落」(Returnキー2回分)と言えば入り、「感嘆符」のように句読点の名前、「ハートの絵文字」のように絵文字の名前を言って入力することもできます。

ただし、書式や句読点を声だけで完全に操作しようとすると、話す内容から意識がそれがちです。最初は声で内容、キーボードで確定情報と役割を分けておく方法があります。

途中で黙ると止まるのは故障ではない

Appleのガイドでは、入力できるテキストの長さに制限はなくタイムアウトもない一方、音声が30秒間検出されないと音声入力は自動で停止すると説明しています。考え込む時間が長いときは、「結論だけ話す → 一度止める → 画面を見る → 次の段落を話す」という区切り方もあります。短い段落ごとに止めると決めておくと、送信前に見直す範囲も段落単位で絞れます。

仕事で使う前に確認したい3点

音声入力は便利ですが、処理の仕方や利用できる機能はOSのバージョン・言語・設定によって異なります。特に仕事で使うなら、次の3つを一度確認してください。

Macで仕事の文章を音声入力する前のチェック
  1. 話してよい情報か 顧客名・契約内容・個人情報は、会社の利用ルールを先に確認します
  2. 処理とデータ利用の説明 キーボード設定に表示される説明を読み、必要なら管理者に確認します
  3. 出力を必ず見直す 宛名、数字、期限、否定表現は送信前に目視で確認します

「Macだから常に端末だけで処理される」「クラウドだから必ず危険」といった二択にはしないことが重要です。処理やデータの扱いは言語・設定・機能によって変わるため、機密性の高い文章ほど確認を先に行います。共通の確認項目は音声入力を仕事で使う前のセキュリティ確認リストにも整理しました。

音声データの共有は、自分で選んでおく

音声入力をオンにするとき、Siriと音声入力の改善のためにオーディオ収録を共有するかどうかを選びます。Appleの公式ガイドでは、共有した場合、保存された音声サンプルがレビューに使われることがあると説明しています。後から変えたい場合は、システム設定 → プライバシーとセキュリティ → 解析と改善で「Siriと音声入力の改善」を切り替えます。

Appleのプライバシーの説明(Siri、音声入力とプライバシー)によると、キーボード設定でデバイス上で処理されると指定されている場合、音声と文字起こしはデバイス上で処理され、Appleのサーバーには送信されません。そうでない場合は、話した内容がサーバーに送られて処理されますが、「Siriと音声入力の改善」を選択しない限り音声データは保存されません。サーバーに送られたリクエストの履歴(文字起こしを含む)は、Apple Accountとは結び付かないランダムな識別子に関連付けられ、Appleが最長2年間保持して改善に使う場合があるとしています。

一般的なテキストの音声入力がデバイス上で処理されるかどうかは、「キーボード」設定の「音声入力」の下に表示される説明で確認できます。Appleの公式ガイドでは、検索ボックスでの音声入力はこの「キーボード」設定の説明の対象外とされています。なお、macOS 27の機能対応表では、日本語(日本)もオンデバイスの音声入力の対象言語に入っています(音声モデルのダウンロードが必要)。「Macなら全部同じ扱い」と決めつけず、機密情報を扱うチームでは、試す前にこの表示と社内ルールを一緒に確認しておきましょう。

誤変換を減らす使い方

Mac標準の音声入力でも、話し方と見直しの順番で工夫できる点があります。

  • 一文を短くし、文末で軽く間を置く
  • 人名・製品名・数値は入力後に先に確認する
  • 青い下線が付いた語は、認識があいまいだった語。クリックすると代わりの候補を選べる
  • 静かな場所か、口元に近いマイクを使う
  • 文章を一度に完成させず、「下書き → 見直し」に分ける

詳細は音声入力の精度を上げる12のコツ、固有名詞が課題なら固有名詞の誤変換を減らす方法を参照してください。

日本語と英語を混ぜるときは、言語を「準備」してから話す

英語の製品名や海外の担当者名が多い文では、音声入力中に言語を切り替えられる状態にしておく方法があります。「キーボード」設定の「音声入力」で「言語」の「編集」から言語と地域を追加し、入力中はカーソルの近くに表示される言語をクリックするか、地球儀キー(あるMacの場合)を押して切り替えます。Appleは、音声入力で使える機能は言語や地域によって異なると案内しているため、重要な文書の前に短いテストをしておくと安心です。

混在文の失敗例は、固有名詞まで全部を音声で通そうとして、後から見直しづらい状態にすることです。本文は日本語で話し、英字の型番・メールアドレス・URLはあとで貼るか入力する、と最初から決めておくと、見直す箇所を絞れます。

標準機能で足りないと感じたら

短い返信やメモならMac標準で十分なケースがあります。一方で、「えー」「あの」などのつなぎ言葉を消して整えたい、長文の下書きを話し言葉から文章にまとめたい、といった用途では、専用のAI音声入力ツールを検討する余地があります。

macOS 27の新しいAI音声入力は、日本語は対象外

2026年9月14日に提供が始まったmacOS 27(Appleの表記では「macOS Golden Gate」)の機能対応表には、Apple Intelligenceの「More advanced Dictation(より高度な音声入力)」という項目があります。ただし対象は英語のロケール(米国・英国・オーストラリア・カナダ・インドなど)だけで、日本語(日本)は含まれていません(2026年10月15日確認)。日本語で使えるのは、ここまで説明してきた音声入力・自動句読点・絵文字の音声入力です。

費用をかける前に、無料と有料、どちらを選ぶかで必要な機能を切り分けましょう。Macで使えるツール全体の比較はAI音声入力ツール比較から確認できます。

他の環境でも音声入力を使う

同じ作業を別の端末でも行うなら、OSごとに起動方法と設定場所が違います。


この記事の情報について:macOSの設定名・操作手順・処理の説明は、2026年10月15日にApple公式ガイド「Macでメッセージや書類を音声入力する」(macOS 27 Golden Gate時点)、macOSの機能対応表、「Siri、音声入力とプライバシー」で確認しました。OSのバージョン・言語・組織の設定により、利用できる機能は変わる場合があります。macOS 27はAppleシリコン搭載Mac向けです。Intel MacなどでmacOS Tahoe 26以前を使っている場合は、公式ガイドのバージョン選択で自分のmacOSを選んで確認してください。

よくある質問

Macの音声入力はどこでオンにしますか?

「システム設定」→「キーボード」を開き、「音声入力」をオンにします。Appleの日本語の公式ガイドでは、この機能は「ディクテーション」ではなく「音声入力」と表記されています。見つからない場合は、システム設定の検索欄に「音声入力」と入れてください。

音声入力のショートカットは変えられますか?

変えられます。「キーボード」設定の「音声入力」にある「ショートカット」メニューから選ぶか(例:「Fn(ファンクション)キーを2回押す」)、「カスタマイズ」を選んでOption+Zなど使いたいキーを押します。マイクキーがあるMacでは、マイクキーを押して放すだけでも開始できます。

ディクテーションと音声コントロールの違いは?

音声入力(ディクテーション)は話した内容を文字にする機能、音声コントロールは声でMacを操作するためのアクセシビリティ機能です(文字の入力や編集もできます)。Appleのガイドによると、音声コントロールがオンの間は標準の音声入力は使えません。文章を書くのが目的なら、まずは音声入力から試すとよいでしょう。

話している途中で止まってしまうのはなぜですか?

Appleのガイドでは、30秒間音声が検出されないと音声入力は自動で停止すると説明しています。入力できる長さに制限やタイムアウトはないので、考える時間が長いときは段落ごとに止めて、もう一度開始すれば続けられます。

Macの音声入力はオフラインで使えますか?

macOS 27(Golden Gate)の機能対応表では、日本語(日本)もオンデバイスの音声入力の対象言語に入っています(音声モデルのダウンロードが必要)。ただし、Macの公式ガイドにはオフライン利用についての明記がありません。お使いのMacで音声と文字起こしがデバイス上で処理されるかどうかは、「キーボード」設定の「音声入力」の下に表示される説明で確認してください。

macOS 27のApple Intelligenceによる高度な音声入力は日本語で使えますか?

使えません。2026年10月15日時点のAppleの機能対応表では、Apple Intelligenceの「More advanced Dictation」の対象は英語のロケールだけで、日本語は含まれていません。日本語では、従来の音声入力(自動句読点・絵文字の音声入力を含む)を使えます。

専門用語の誤変換を減らすには?

一文を短く区切る、固有名詞や数字はキーボードで入力する、青い下線が付いた語はクリックして候補から選ぶ、といった方法があります。固有名詞に特化した対策は別記事で解説しています。